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アリオ鳳

こちらのページでは、2008年オープンのアリオ鳳が取り組んでいる省エネ活動について紹介しています。商業施設に必要な明るさや賑やかさを損なわない照明計画とは、どのようなものなのかをチェックしていきましょう。

アリオ鳳における省エネ活動

大型ショッピングセンターのアリオでは、店舗の新設や改装時にはさまざまな省エネ技術を取り入れた店舗づくりを行うことによって、環境負荷の増大を助長しないよう取り組みを行っています。

照明器具の数を減らせば単純に省エネにつながるものの、それでは魅力的な店舗作りにつながらないということから、2008年3月にオープンしたアリオ鳳では、照明設備をはじめとする多彩な省エネ設備を取り入れることによって商業施設に必要なワクワク感やきらめき感と省エネを目指しています。

下記に、アリオ鳳で行っている照明設備をはじめとする省エネ活動について紹介していきますので、店舗のエネルギー使用量改善の参考にしてみてはいかがでしょうか。

トイレへのLED照明の導入

アリオ鳳では、トイレブースにLEDダウンライトを採用しています。この照明は、消費電力7.8Wで60W白熱灯器具に相当する明るさを持っている点が特徴。さらに、長寿命である点も特徴であり、もし1日15時間転倒したとしても、7年間交換不要となる点が大きなメリットとなっています。

ただし、これまで使用していた照明と比較した場合、若干明るさが少なくなるため、通路部分の照明配置設計や明るさの調整を行うことによって、売り場からトイレに移動した際に違和感の内容に工夫されています。

この取り組みによって、年間消費電力量82625kWhの削減、またCO2排出量は29353kgの削減に繋がっています。

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セラミックメタルハライドランプの導入

店舗内では、それぞれの店舗のイメージに合った照明手法を取り入れていますが、ダウンライトの高原として50Wセラミックメタルハライドランプの導入を行っています。このランプは、高効率反射板と組み合わせて使用することによって、従来の70Wセラミックメタルハライドランプに相当する照明の設計が可能となる点が大きな特徴。これまで通り賑やかさを維持しつつ、それぞれのテナントの魅力を引き立てています。

このランプを導入することによって、従来店と比較するとおよそ28%の省エネに。年間電力量では116100kWhの削減、CO2排出量においては40635kgの削減に繋がっています。

コンパクト蛍光灯の導入

住居用品売り場や、加工食品売り場などでは、およそ25%〜100%の連続調光が可能なコンパクト蛍光灯を配置しています。このことにより、それぞれのゾーンに合わせた適切な照明設定が可能になるとともに、余分な電力の削減にも繋げています。

外構へソーラー街灯の導入

アリオ鳳の外構には、ソーラー電池を採用した街灯が設置されています。このことによって自然エネルギーの積極的な活用を行っている点も特徴。このソーラー街灯には、地震などの自然災害が発生した際にも自動で点灯する機能を持っていることにより、省エネとともに来場者の安全面にも配慮されたものとなっています。

氷蓄熱システムの導入

同店のみならず、アリオ各店舗では「氷蓄熱システム」と呼ばれるものを導入しています。これは、化石燃料比率の低い深夜電力により氷をつくり、解氷することによって作られる冷水を営業中の冷房に使用するものです。

このシステムと冷房を併用することによって、従来型の冷房設備と比較すると年間5%のCO2排出量の削減に繋げられています。

必要な場所に明るさを配置する照明計画が大切

照明器具をはじめとした、アリオ鳳の省エネに対する取り組みを紹介してきました。商業施設の中では、省エネにも配慮をしつつも、それぞれの店舗や施設全体の明るさや賑やかさを損なわないような工夫が必要となってきます。この部分をおろそかにすると、省エネは実現しているものの、魅力の感じられない商業施設となってしまうためです。

以上のことから、商業施設などで照明器具による省エネを目指す場合には、まず不必要な明るさをカットする、必要な場所に明かりを配置するといった照明計画を練る必要があるといえるでしょう。

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